美しき中国の若者と、日中間ビジネスを推進する「館」、そして翻訳の役割について

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執筆:阿部 淳一(副董事長、株式会社エイブス 代表取締役)

美しき中国の若者たち

私はかれこれ5年ほどの間に、中国現地での翻訳体制の構築を目的に、数十回にわたり中国・大連市に出張してきました。そのなかで、感激したことがひとつあります。それは「中国の若者の美しさ」です。

大連市では、公共交通機関としてバスがガンガン走っています。料金は格安で、どこまで乗っても1元(日本円で19円ぐらい)。朝は6時ごろからとても混んでおり、乗っている方々はブルー、あるいはホワイトのサラリーマンなのでしょう。日本の都市部における風景に近しいものがあります。他方で、中国は残業をほとんどやらない国なので、夕方18時以降は空いています。

昼間に乗るとご老人が多いのですが、座席が満杯のときご老人が乗ってくると、若者たちがさっと席を譲ります。その所作、「お見事!」と思わず感心せずにはいられません。日本での中国人に対する報道を見ていると、殊更に「マナーの悪さ」ばかりが強調されてしまっているように思うのですが、中国の若者のマナーは、ときに日本の若者のそれよりも「美しさ」を感じてしまうほどです。

日中間ビジネスを推進する「館」

近年「インバウンド」「アウトバンド」という言葉が飛び交っています。翻訳に携わっている我々はまさに、この最前線にいるわけですね。

大連市に20年以上も在住され、ソフトウェア開発をしながら日本の事柄(ヒト・モノ・コト・情報)を中国へ紹介なさっている方がいるのですが、この方から、とある「館」のご案内をいただきました。2018年から大連市も「自由貿易試験区」として認定されましたが、この試験区内に、8月から「日本館」が開設されたというのです。

日ごろ、日本を中心にビジネスをしていると、あまり実感する機会がないのですが、対中国のインバウンド/アウトバウンドビジネスというのは、思ったよりも大変なことがたくさんあります。海外企業による中国への投資、中国企業による海外への投資にはいろいろな規制があり、煩雑な手続きを経て、ようやくビジネスにこぎつける、といった感じです。近年、さまざまな「開放」を行ってきた中国ですが、まだまだ大きな余地が残されています。

こうした中国国内の改革の遅れ、近年においてはTPPなど世界的な「自由貿易」に対する要求の高まりを背景に、2013年9月に上海市に設置されたのが「自由貿易試験区」(以下、試験区)です。第1陣の上海市に続き、第2陣の天津市、福建省、広東省などに設置されてきた試験区ですが、第3陣として遼寧省を含めて7地区が認定され、中国全体で11地区となりました。遼寧省では3地区が設定され、そのうち大連地区では保税区に設けられました。

翻訳の役割

「大連保税区政府」が主催する運営館が保税区内に建設され、その「館」の3階が日本館となりました。日本館の実質運営を、日本の関係者が担当することになったそうで日本のニーズを優先しやすいとのこと。日本館は、以下の4つをテーマとしています。

1.インバウンド紹介&支援
2.アウトバウンド紹介(展示)&支援
3.越境EC販売支援
4.文化・経済・人材交流

日本館の目的は中国と日本とのビジネスの活性化であり、特に「越境EC」を活用したアウトバウンドは、日本側においては輸入手続きが簡単である事や、税金が安いこと、中国側においては外貨を流出させることなく日本製品を購入できること、といったメリットがあるようです。また、日本館の傘下には中国東北三省の19都市約300社のバイヤーが居るとのことなので、その販売力も活用できるでしょう。

詳細については、日本館が発行した下記のスライド資料を御覧ください。現地日本担当者の連絡先も記載されておりますので、ご興味のある方は直接ご連絡をされてみてもよろしいでしょう。

国と国との間でビジネスが興るとき、必要となるのが「翻訳」です。翻訳とは単なる言葉の置き換えではなく、文化的・経済的な背景を理解し、ビジネスをスムースに進めるための潤滑剤となるものです。大連市・日本館を通じてビジネスをご検討される際には、ぜひ大連雅訳にもお声がけをいただけますと幸いです。

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大連雅訳は、日本の翻訳会社・5社の出資によって作られた中国の翻訳会社。品質管理・事務対応・決済方法、すべてを日本のお客様のために設計しています。

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