中国の持つスケールエコノミー、そして翻訳が結ぶ日中のビジネス

執筆:丸山均(董事、株式会社ジェスコーポレーション 代表取締役)

増え続ける中国の高・中間所得者層

今年(2018年)1月に中国社会科学院が発表した統計によると、中国の高所得者層は1億5,000万人、中間所得者層は4億5,000万人、合計で6億人になるそうです。それを裏付ける資料として、今年発表された2017年の「世界の新車販売台数国別ランキング」<OICA (International Organization of Motor Vehicle Manufacturers) の統計>によると、世界のTOP3は下記のようになります。

1位 中 国  29,122,531台
2位 アメリカ 17,583,842台
3位 日 本   5,238,888台

昨年に中国国内で販売された新車台数は、アメリカの1.67倍、日本の5.56倍となっています。すでに高・中間所得者層によりこれだけ巨大なマーケットを持つ中国経済はさらに今後も拡大し続けると、各国の調査機関は報告しています。

一方で、アメリカとの貿易戦争を心配する向きもありますが、世界最大の自国マーケットを持つ中国は、製造業にとって重要な「規模の利益」をすでに確保しているとも言えます。ある製品を1万台作れば1台当たりのコストは1億円、100万台作れば500万円、1,000万台作れば100万円、というように急激にコストを下げ、競争力を高めていくことができるのです。中国の巨大マーケットはすでに不動のパワーを持っているのかもしれません。

草の根レベルの交流の必要性

さて、そのような状況の中で日本は両国間の「とばっちり」を喰らってしまうのでしょうか。はたまた「漁夫の利」を得ることができるのでしょうか。いずれにせよ、周囲の状況変化に惑わされることなく、常に粛々と中国との経済交流を深めていく必要があるでしょう。隣国としての立場からも、とても重要なことだと思います。

昨今、ことあるごとに中国や中国人のマイナス面ばかりを強調して報道する日本のマスコミには、時々違和感を覚えることがあります。確かに日本の観光地や街なかでマナーの悪い中国人に出会うこともありますが、日本人の10倍以上もいる中国人ですから、悪い人も10倍いる、良い人も10倍いる、と私は思うのです。

私がお付き合いさせていただいている中国人は、ほとんどがいわゆるインテリ層の方々。ですので、日ごろ日本のマスコミが報道する中国人のイメージは、私の知る方々のそれとはかけ離れたものが多いと感じます。また、北京や大連へ行って現地の方たちと交流しても、そこで嫌な思いをしたという経験はありません。

このように民間レベル、草の根レベルでの人々の交流や触れ合いが、誤解や偏見を解き、無用な国と国との衝突を防ぐ大きな力になっていくと信じています。

重要さを増す中国語翻訳

今後、日本にとって中国がより重要な貿易相手国になることは疑いの余地がありません。中国、台湾、香港の企業による日本企業のM&Aもこれからますます増えていくことでしょう。就職したら自分の上司が中国人だった、なんてことも普通に起こってくるはずです。

したがって、技術や文化の懸け橋となる「翻訳」はその重要性がますます高まり、特に「正確な翻訳」を「よりスピーディー」に、「よりリーゾナブルな料金」で求めるという需要は着実に増え続けると考えます。

中国語翻訳に関する需要がございました際には、様々なご要望に柔軟にお応えすることができる大連雅訳にぜひお声がけいただけますよう、お願い申し上げます。

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